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はじめに
Pythonでプログラムを書いていると、複数のデータをまとめて扱いたい場面が必ず出てきます。
そのときに活躍するのが リスト(list) と タプル(tuple) です。
前回までに学んだ「変数」は、基本的に1つの値しか保持できませんでした。
しかし実際のプログラムでは、「複数の数値」「名前の一覧」「設定値のまとまり」などを扱うことがほとんどです。
今回は、Pythonの基本データ構造である
リストとタプルの使い方・違い・使い分け を、初心者向けに丁寧に解説します。
リストとは?
リストは、複数の値を順番にまとめて保存できるデータ型です。
Pythonでは、角括弧 [] を使って表現します。
numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
names = ["Alice", "Bob", "Charlie"]
mixed = [1, "apple", True]リストには次のような特徴があります。
- 複数のデータをまとめて管理できる
- 要素には順番(インデックス)がある
- 中身を後から変更できる
特に「後から変更できる」という点が、タプルとの大きな違いになります。
リストの要素にアクセスする(インデックス)
リストの各要素には インデックス番号 が割り振られています。
インデックスは 0から始まる ので注意しましょう。
fruits = ["apple", "banana", "orange"]
print(fruits[0]) # apple
print(fruits[1]) # banana
print(fruits[2]) # orangeまた、マイナスのインデックスを使うと、後ろから要素を指定できます。
print(fruits[-1]) # orange<br>print(fruits[-2]) # bananaこの書き方は「最後の要素を取得したい」ときによく使われます。
リストの基本操作①:要素の追加(append)
append() の使い方
append() は、リストの末尾に要素を1つ追加するためのメソッドです。
numbers = [1, 2, 3]<br>numbers.append(4)<br><br>print(numbers)<br># [1, 2, 3, 4]よくある使い方
scores = []
scores.append(80)
scores.append(90)
scores.append(75)
print(scores)
# [80, 90, 75]このように、最初は空のリストを作り、
あとからデータを追加していく処理は非常によく使われます。
リストの基本操作②:要素の削除(remove / pop)
リストから要素を削除する方法はいくつかありますが、
ここでは特によく使う remove() と pop() を紹介します。
remove():値を指定して削除
remove() は、指定した値を削除します。
fruits = ["apple", "banana", "orange"]
fruits.remove("banana")
print(fruits)
# ['apple', 'orange']注意点
- 指定した値が存在しない場合はエラーになる
- 同じ値が複数ある場合、最初の1つだけ削除される
値が必ず存在することが分かっている場合に使うのが安全です。
pop():インデックスを指定して削除
pop() は、指定した位置の要素を削除し、その値を返すメソッドです。
fruits = ["apple", "banana", "orange"]<br>item = fruits.pop(1)<br><br>print(item) # banana<br>print(fruits) # ['apple', 'orange']インデックスを省略すると、最後の要素が削除されます。
last = fruits.pop()「削除した値をあとで使いたい」という場合は、pop() が便利です。
リストの基本操作③:スライス
スライスを使うと、リストの一部をまとめて取り出すことができます。
numbers = [0, 1, 2, 3, 4, 5]
print(numbers[1:4])
# [1, 2, 3]スライスの書き方
list[start:end]- start:開始位置(含まれる)
- end:終了位置(含まれない)
よく使う例
print(numbers[:3]) # [0, 1, 2]
print(numbers[3:]) # [3, 4, 5]
print(numbers[::2]) # [0, 2, 4]スライスは、データ加工や集計処理で頻繁に登場します。
タプルとは?
タプルは、リストとよく似ていますが、
一度作成すると中身を変更できないという特徴があります。
point = (10, 20)
colors = ("red", "green", "blue")この「変更できない」性質を
イミュータブル(immutable) と呼びます。
タプルの特徴(イミュータブル)
以下のコードはエラーになります。
point = (10, 20)
point[0] = 5タプルは次のような用途に向いています。
- 値を絶対に変更したくない場合
- 設定値や定数のようなデータ
- 意図しない書き換えを防ぎたい場合
安全性を高めたいときに使われます。
タプルの活用例①:複数の値をまとめる
user = ("Alice", 25, "Tokyo")
name = user[0]
age = user[1]
city = user[2]タプルもリストと同様に、インデックスで要素へアクセスできます。
タプルの活用例②:関数の複数戻り値
Pythonでは、関数から複数の値を返すことができます。
実際には、タプルとして返されています。
def calc(a, b):
return a + b, a - b
result = calc(10, 3)
print(result)
# (13, 7)アンパック代入
add, sub = calc(10, 3)
print(add) # 13
print(sub) # 7この書き方は、実務でも非常によく使われます。
リストとタプルの使い分け
| 項目 | リスト | タプル |
|---|---|---|
| 記号 | [] | () |
| 中身の変更 | 可能 | 不可能 |
| 主な用途 | データの追加・削除 | 固定データ |
| 安全性 | 普通 | 高い |
使い分けの目安
- 後からデータを変更する → リスト
- 変更しないデータ → タプル
まとめ
今回は、Pythonで必須となる
リストとタプルの基本 を学びました。
- リストは複数データを扱う基本のデータ型
- append / remove / pop / スライスは必須操作
- タプルはイミュータブルで安全
- 関数の複数戻り値はタプルで扱われる
これらは、条件分岐・ループ・関数・データ処理すべての基礎になります。
ぜひ実際にコードを書いて、動かしながら理解を深めてください。


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