はじめに
前回はPythonの基本文法について解説しました。今回は、繰り返し処理(ループ)について学びます。ループを使うことで、同じ処理を効率的に繰り返すことができ、プログラムの幅が広がります。ループはPythonを学ぶ上で必須の知識なので、しっかりと理解していきましょう。
1. for文
1.1 for文の基本
for文は、シーケンス(リストや文字列など)の要素を順番に取り出して処理するときに使います。
fruits = ["apple", "banana", "orange"]
for fruit in fruits:
print(fruit)
実行結果:
apple
banana
orange
1.2 range()を使ったfor文
数値を指定して繰り返したい場合は、range()を使います。
for i in range(5):
print(i)
実行結果:
0
1
2
3
4
開始値・終了値・ステップを指定することもできます。
for i in range(1, 10, 2):
print(i)
実行結果:
1
3
5
7
9
1.3 ネストされたfor文
for文の中にfor文を書くこともできます。
for i in range(3):
for j in range(2):
print(i, j)
実行結果:
0 0
0 1
1 0
1 1
2 0
2 1
2. while文
2.1 while文の基本
while文は、条件がTrueの間、繰り返し処理を実行します。
i = 0
while i < 5:
print(i)
i += 1
実行結果:
0
1
2
3
4
2.2 無限ループ
条件が常にTrueの場合、ループは終了しません。これは「無限ループ」と呼ばれます。
while True:
print("無限ループ")
このコードは永遠に「無限ループ」と表示され続けます。強制終了するには Ctrl + C を押します。
3. breakとcontinue
3.1 break文
break文は、ループの途中で強制的に終了したいときに使用します。
for i in range(5):
if i == 3:
break
print(i)
実行結果:
0
1
2
3.2 continue文
continue文は、その回の処理だけをスキップし、次のループ処理へ移ります。
for i in range(5):
if i == 2:
continue
print(i)
実行結果:
0
1
3
4
4. else節
for文やwhile文には、else節を付けることができます。ループが**正常に終了(breakせず)**した場合のみ、elseブロックが実行されます。
for i in range(3):
print(i)
else:
print("ループが正常終了しました")
実行結果:
0
1
2
ループが正常終了しました
まとめ
今回は、Pythonの繰り返し処理について解説しました。
- for文はリストや数列の繰り返しに便利
- while文は条件が成り立つ限り繰り返す
- breakでループ終了、continueでスキップ
- else節でループ後の処理も記述可能
ループを理解すれば、繰り返し処理を自動化でき、より柔軟で効率的なプログラムが書けるようになります。
次回は「変数とデータ型」について解説します。変数の使い方や、Pythonで扱う主要なデータ型(数値、文字列、真偽値など)を学ぶことで、より本格的なプログラミングが可能になります。
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