Python入門
第4回:変数とデータ型

Python


はじめに

前回は、繰り返し処理(ループ)について学びました。今回は、Pythonの基本中の基本である「変数とデータ型」について学びます。

変数はプログラムの中で値を一時的に保存する「名前付きの箱」のようなもので、データ型はその箱に入る中身の種類を表します。

Pythonは「動的型付け言語」と呼ばれ、型を明示しなくても値を代入すれば自動的にその型が決まる仕組みになっています。とはいえ、型の性質や変換方法を理解しておかないと、思わぬバグやエラーに遭遇することがあります。

この回では、Pythonで扱う基本的なデータ型(整数、小数、文字列、真偽値)の使い方と型変換の方法を、実行例を交えて丁寧に解説していきます。


変数とは?

プログラム内で何らかのデータを扱うとき、そのデータに「名前」をつけて使い回せるようにしたのが変数です。たとえば、ユーザーの年齢、商品の価格、メッセージのテキストなどを変数として扱うことで、後から値を変更したり、再利用したりできます。

変数の定義と代入

Pythonでは、以下のようにして変数を定義し、値を代入します。

x = 10
name = "Alice"
age = 25
height = 160.5
is_student = True

このように = を使って、変数に値を代入できます。Pythonでは型を明示する必要がなく、代入された値によって型が自動的に決まります。

変数名のルール

変数名にはいくつかのルールがあります。以下のポイントを守って名前をつけましょう。

  • アルファベット、数字、アンダースコアが使用できる
  • 変数名の先頭は数字にできない(例: 1score はNG)
  • Pythonの予約語(例: if, class, for など)は使用できない
  • 大文字と小文字は区別される(scoreScore は別の変数)

良い例:

user_name = "Taro"
total_score = 95

悪い例:

1score = 10      # 数字で始まる → エラー
if = 20          # 予約語を使っている → エラー

変数名は、その変数が何を表しているのかが分かるように命名するのがベストプラクティスです。


基本的なデータ型

Pythonには多くのデータ型がありますが、まずは次の4つの基本型をしっかり理解しましょう。

説明
int整数1, -5, 0
float小数3.14, -0.5
str文字列“abc”, ‘日本語’
bool真偽値(論理値)True, False

int(整数型)

整数を扱う型です。四則演算や繰り返しなどでよく使われます。

a = 5
b = 3
print(a + b)

実行結果:

8

float(浮動小数点型)

小数点を含む数値を扱います。科学技術計算や金額の計算などに便利です。

pi = 3.14
radius = 2
area = pi * radius * radius
print(area)

実行結果:

12.56

str(文字列型)

文字の集まり、つまりテキストを表します。文字列同士の結合も可能です。

first = "Python"
second = "入門"
print(first + second)

実行結果:

Python入門

bool(真偽値)

条件の判定などに使われる論理値です。

is_open = True
is_closed = False
print(is_open and is_closed)

実行結果:

False

データ型の確認方法(type関数)

変数の型を確認したいときは type() 関数を使います。

x = 100
print(type(x))

実行結果:

<class 'int'>

型変換(キャスト)

異なる型のデータを変換して使いたいときには「キャスト」と呼ばれる操作を行います。

int()による変換

文字列や小数を整数に変換します。

num_str = "123"
num = int(num_str)
print(num + 10)

実行結果:

133

str()による変換

数値を文字列に変換して、文字列と結合できます。

score = 80
print("点数は" + str(score) + "点です")

実行結果:

点数は80点です

bool()による変換

数値や文字列を真偽値に変換できます。

print(bool(0))      # False
print(bool(1))      # True
print(bool(""))     # False
print(bool("abc"))  # True

実行結果:

False
True
False
True

ユーザー入力と型変換

ユーザーからの入力は input() 関数で取得しますが、すべて文字列(str型)として取得される点に注意が必要です。

age = input("年齢を入力してください: ")
print("入力の型:", type(age))

age = int(age)
print("来年は", age + 1, "歳ですね")

実行結果(例):

年齢を入力してください: 30
入力の型: <class 'str'>
来年は 31 歳ですね

暗黙の型変換(自動変換)

Pythonは計算式の中で型を自動変換することがあります。

x = 5
y = 2.5
z = x + y
print(z)
print(type(z))

実行結果:

7.5
<class 'float'>

intfloat を加算すると float に変換されることに注意しましょう。


None型とは?

None は「何も値が入っていない」ことを表す特別な型です。初期値が未定のときなどに使います。

value = None
if value is None:
    print("値が未設定です")

実行結果:

値が未設定です

まとめ

今回は、Pythonの「変数とデータ型」について学びました。

  • 変数は値を一時的に保存するための箱であり、再利用性の高いプログラムを書くのに不可欠
  • Pythonでは型の宣言は不要だが、値の型を意識して使うことが重要
  • 基本的なデータ型には int, float, str, bool がある
  • type() で型を確認し、int(), str(), bool() などで型変換が可能
  • 入力値はすべて文字列として取得されるため、必要に応じて変換を行う
  • Pythonでは自動的に型が変換されることがあるが、期待した型かどうかは常に確認すべき

データ型の理解は、あらゆる処理の土台になります。

次回は「リストとタプル」について解説します。リストでは要素の追加(append)、削除(remove/pop)、スライスといった基本操作を学びます。タプルでは「イミュータブル(変更不可)」という特徴と、それを活かした活用法(例えば関数の複数戻り値など)を紹介します。

第5回もどうぞお楽しみに!

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